平成2年度 研究報告 大分県工業試験場
[二重二二]
N
C放電加工機による細穴加工の安定化について
●
英幸裕
山藤塚江
本後大水
機械部
3 加工紙黒及び考察
最初の実験では¢0.3mm下穴の加工をしてから
上穴の¢0.2mmを加工した。電気条件。測定結果は
次の通りである。回路は微細加L工であるために、有
消耗微細加工回路であるGM、SF回路を使って加 工をした。先ず、直径◎ 深さに対する精度の把握が 必要である。
(1)電極¢0.25mmでの加工条件。加工時間虫仕
上り寸法
A、B、C、Dの順番に加工した。最初の穴Aの Z送り量は電極消耗を予測して設定したものであ る。BCD送り量を16mmとした。AはL5mm深く なっただけで加工時問はBCDと比較して倍以上の 時間が甜、かっている。それに仕上り径も大きい。
(2)電極¢0.15mmでの加工条件㊤加工時問ぃ仕
上り寸法
仕上り径は安定している。加工時問も比較的に安 定している。
4 実験結果から製品加工
電気条件は一応の成果が出たのでこの条件を使い ながら製品の加工をすることにした。先ず下側の穴
加工を経穴用放電加工機で加工した、深さは表3の
様な3.5∼5.5171mと煽が大きい。これは細穴用放電
加工機では加工速度を重視するために電気条件が荒
く、画緯度が悪い。この加工機では加工深さの安定
はあまり期待出来ないし、貫通加工ならよい。参考
wル17
はじめに
N社よりワイヤカット放電加工のイニシャル。ホ
山ルの加工について相談を受けた。被加工材は超硬 材、穴径¢0.2mm以下、深さ4.5mmの加工がした いとのことであった。実験。即加エをしながら加工 の安定化が可能となったので報告をする。
且加工方法
図1のような形状のワークの加工である。鋼パイ
プ電極¢0.15mmを使用し、貫通加工を行った。
2 使用機器
NC放電加工機 (三菱電機 M35KC7G35)
(システム3R細穴加工装置)
工具顕微鏡 (オリンパス STM5)
0.2m8富 H作劇
、、;、平成2年度 研究報告 大分県工業試験場
加工条件及び加工時問 加工条件及び加工時間
加工セッティげI p(△I p)
パルス幅ON(△ ON〕
休止時間 OFF(△ OFF)
F回路 13
AUX PCON
田 4
放 電 安 定 切
加工液圧(kgf /cnf 〕 噴出
3.8
加工時間
献上…酷 川 FY 戸 A 』19】6.086 0.400】0.365 H 5分25秒 B 16 4.489 m ぎ 0.342 0.310 3分23秒】 C 田 ‖ F4・329 0.300 き0・299 2分20秒 ㌢ 芦Dい6 4.263 0.370 0.314 2分19秒
Z送
ト り量
Y
A 30 9.705 0・呵0・209 】11分
弓B 30 9.364 n 0.216∃0.224 ∃
分 ∃C 30 9.224 0.210∃ 0.208 14分
喜D 45 10.000 0.209∃ 0.216 ≦12分 H
いことがわかり、電極を¢0.2mmの電極を使用す
る事にした。
(2)電極¢0。2mmで加工した場合
下穴加工のクリヤランスはが。15mmとほぼ同
じであるが結果は表4のよ うになる。¢軋15mmに
比較して消耗率、加工時間では比較的に安定してい る。これは前述の電極の強度が増したせいであろう
と推測できる。
加工時間は最小、最大時問を比べて見ると8分舶 秒∼19分と短くなった。ふたつの実験加工から考え
られる消耗率、加二L時間の不安定さの要因は次のよ うなものであろう。
までにこの穴加工に使用した電極径はが.3mnュで
実際の穴径は郎.42mmぐらいであった。加工時間
は下穴深さによって最小時間は比例的に増えている が最大時間のバラツキが大きかった。穴径は比較的
に安定していて電極針〕.15mmに対して
郎.21∼0。23mmであった。電極消耗率は加工時問
が長くなると増し、バラツキも安定していない。こ れは電極の強度、下穴加工寸法の不安定、加工液噴 出によるスラッジの排除などに問題があると思われ
7
■
(i )電極郎,15nュmで加,[した場合
そこで製作図面から検討した結果、イニシャル◎
ホール¢(),28mm以Fであれば加工上は問題がな
平成2年度 研究報告 大分県工業試験場
電極径〆=0.15nm
電極径〆=0.2mm
加工深さ 3.5 4.0 4.5 用 最大時間 8分40秒 12分19秒 ロ 11分40秒 12分 最小時間 9分10秒 17分30秒 15分 実験回数 2 11 ロ
① 加工変質層
下穴加工時の底面形状と面の荒れ ② 貫通加工
放電加工に於ては貫通時に集中放電が起こり定 常的な放電が妨げられ異常消耗が起き、不安定な
加工となる。
③ 加工深さの不確実さと測定の誤差
特に1と2の要因が相乗的に効いて電極消耗率 と加工時間を不安定にしている。
そこで加工順序を変えて、小さい穴(¢0.2mm) を先に加工するようにし、下穴をあとから加工する
ことにした。
その結果は次の通りである。
穴探さ4.5mmに対して電極消耗は13,7±0.1mm と非常に安定した。加工時間は11分30秒∼14分であ った。これは電極の内径の違いによる加工液の噴出 量の差異ではないかと考えられる。(電極交換時に液 の噴出テストをすると何本かの電極は液が出なかっ
たことがある。)
① 電極径¢0.21Ⅵmの場合、計算によると内径は 郎.08mmぐらいである。
②1回の電極交換で7個の穴を加工することが出
来るようになった。
③ 仕上がり穴径は¢0.25∼0.26mmである。
④ 両側クリヤランスは0.05∼0.06mm
⑤1本の電極の加工回数による加コ二時間の変化
穴深き
1
・
5
指帽に適するまでの加工時鞘
l e 15 14 13
日誓
l も
i 2 3 4 5 6 T
項数
表−5
⑥ 各電極によって加工時間に差異がある。
表5にある傾向は同じであるが各々の電極では次
のようである。その例、No.1では初回の加工時間が
11分30秒、7回目の時は13分20秒、抽2では初回の
加工時間が13分10秒、7回目14分40秒かかっている。
加工穴数102偶の結果の中でNol は最短時間、恥2
最長時間ある。このことは初回の加工時間で7回目
が予測できる。
⑦ 電極消耗率300%である。
ま と め
超硬材のイニシャル。ホール加工の安定化が出来、
微細なワイヤカット放電加工が可能になった。33 nl 三11× 57nュmの面積の中に36偶の穴明け作業が初期
の二目の作業から… 目までに短縮された。
① 電極の詰まりが無いか必ず加工前にチェックを する。
平成2年度 研究報告 大分県工業試験場
② 今回のような加1では上穴、つまり小径の穴加
工から先に加工するとよい。微小加工の貫通時に 底付加工した荒れた底面(加工変質層)が加工時 間と電極消葦毛に影響する。
③電気条件・電極の回転速度、噴出圧等をまだ詳
細に実験、検討することによって、加H
二速度の向
上のため、最適加工条件の設定を目指す。
この実験に使用した、N
C放電加工機は日本自転
車振興会から競輪収益の−… 一部である機械工業振興資 金の補助を受けて設置したものである。
このたびの実験カロ工にご協力をいただいた、三菱 電機㈱加工技術センターに謝意を表します。